トークスクリプトとは?メリットや作り方、テンプレートなども詳しく解説!
2024/9/4
この記事ではトークスクリプトについて解説します。
「トークスクリプトって何だろう?」「トークスクリプトってどうやって作ればいいのかな」と調べている方を対象としていますので、是非ご覧いただければと思います。
トークスクリプトとは?営業活動における台本的な役割
トークスクリプトとは、「トーク」(会話)と「スクリプト」(台本)で「あらかじめどのような内容の話をするかを決めたマニュアル」を意味します。
営業におけるトークスクリプトとは、商談で話す内容や流れ、順番を事前に決めておいた台本のことです。
これに基づいて営業電話をかけたり、現場で話を進めていきます。
これは主に電話営業で使用されますが、予め作成しておくことで対面営業でもスムーズに話を進めることができます。
営業トークスクリプトがあると、クロージングまでの流れを直感的に理解できるため、新人や不慣れな人などにとっては頼りになるマニュアルとなります。
トークスクリプトのメリットとは?
まずはトークスクリプトのメリットについて解説します。
営業の品質が安定し、属人化を防ぐことが可能
トークスクリプトを用いることで、説明に必要な会話の流れを正確に把握し、営業の品質を安定させることができます。
これにより、出張や体調不良で担当者が不在の場合でも、他の社員が迅速に対応可能となります。
営業は通常、個々で行われることが多い職種ですが、組織で働く以上、社員同士が協力し合う場面は多く存在します。
そのため、社員の足並みをそろえることが非常に重要です。
担当不在等の場合でも属人化を防いで誰でも対応できる体制を整えることで、顧客からの信頼度を高めることができるのです。
社内でノウハウを共有することが可能
トークスクリプトがない場合、営業活動が個人のスキルや経験に依存する状態に陥りやすく、個々のスキル差が生じやすくなります。
トークスクリプトがあれば、営業トークの流れやノウハウを組織内で共有できるため、営業担当者間のスキル差をある程度縮めることが可能です。
また、優秀な営業担当者のトークスクリプトを参考にすることで、営業力の底上げも期待できます。
トークスクリプトを作ることで改善内容の共有が容易になる
トークスクリプトで営業担当者の足並みを揃えられることにより、営業トークの効果を簡単に検証できるというメリットもあります。
トークスクリプトがない場合、営業担当者ごとに話す内容や展開が異なるため、比較分析がしづらくなります。
しかし、トークスクリプトを基に営業活動を行うことで、個々の営業トークが均一化され、効率よく分析できるようになります。
トークの中で顧客に影響を与えたキーワードや反応が悪かった部分のデータを収集し、分析することで、受注につながる営業トークを改善することが可能です。
このようにして改善や、その内容の共有が容易になるのです。
新人や営業経験の少ない人でも即戦力になれる
経験や知識が乏しいと営業で何を話せばよいのか分からないことが多いですが、台本となるトークスクリプトがあれば、スムーズに受け答えできるようになります。
また新人研修では、指導担当者によって内容にばらつきが出ることがありますが、トークスクリプトを使えばそのような心配はありません。
研修内容を統一することで、新人でも営業担当者としての質を保ちながら、即戦力として活躍することが可能です。
研修コストの削減につながる
通常、営業経験のない新入社員には、営業トークについて一から指導する必要があります。
しかし、自社の営業ノウハウをまとめたトークスクリプトを活用することで、新人も統一された営業トークの型を効率的に身につけやすくなります。
その結果、営業指導時間を短縮して研修コストを削減することが可能です。
このほか、トークスクリプトを整備することで「新人が自信を持てる」「未熟な営業担当によるトラブル発生の防止」「説明クオリティの向上によって取引先からの信頼を得やすい」といったメリットが挙げられます。
トークスクリプトの作り方
ここまででトークスクリプトのメリットをよくお分かりいただけたのではないかと思います。
それでは次に、トークスクリプトの作り方について4つのステップの順で説明します。
1.目的・ゴールを決める
トークスクリプトの作成手順の最初のステップは、トークの目的・ゴールを決めることです。
テレアポや商談など、営業活動のシーンごとに達成したい目的・ゴールを明確にしましょう。
トークの目的・ゴールを決めずにトークスクリプトを作成すると、会話の方向性が不明瞭になったり、ヒアリング項目に漏れが生じることがあります。
実際に現場で使えるトークスクリプトを作成するためにも、目的・ゴールは最初に設定するようにしましょう。
以下は、トークスクリプトの目的・ゴール設定例です。
テレアポの場合:「商談のアポイント獲得」「セミナーへの誘導」「資料送付」「製品説明会への誘導」
商談の場合:「受注」「次回商談のアポイント獲得」
2.ペルソナを設定し、ターゲットを明確にする
ペルソナは元々、ユングの提唱した心理学用語です。
仮面を意味する「Persona」からうまれた言葉で、人間の「外的側面」「内側に潜む自分」がペルソナだと定義されています。
マーケティング用語としてのペルソナは、商品やサービスを利用している典型的なユーザー像のことを意味します。
ではペルソナはターゲットとはどう違うのかというと、より詳細にユーザー像として設定されたものがペルソナです。
例えば年齢であれば生年月日まで設定する、居住地であれば住所を市区町村まで設定する、職業であれば業種と職種を設定するというように、ターゲットから具体的な人物像へと詳細に落とし込んで設定するわけです。
なぜターゲットをペルソナに落とし込む必要があるかというと、あらゆる顧客に対応できるような抽象的なターゲット設定をしてしまうと、どのお客さまにも刺さらないトークになってしまうためです。
詳細なペルソナとして設定すると、実際の現場でよく出会う顧客との会話を想定したリアルなトークスクリプトを作成できるのです。
3.ヒアリングの項目を決める
トークスクリプトの作成手順の3つ目は、ヒアリング項目を決めることです。
営業活動のシーンや設定したゴールによって、必要なヒアリング項目は異なります。
1.で設定した目的・ゴールを達成するために、必要な情報を揃えるためのヒアリング項目を設定しましょう。
4.ExcelやPowerPointなどフォーマットに落とし込む
ExcelやPowerPointなどフォーマットに落とし込むことでトークスクリプトが見やすく、使いやすい形で整理され、全社的に営業担当者がスムーズに参照できるようになります。
Excelを使用すると、トークスクリプトの各項目やステップを表形式で整理することができます。
これにより、トークの流れやヒアリング項目、ゴール設定などを明確に分けて管理することができ、必要な情報を迅速に取り出すことが可能です。
またExcelのセルを活用して、各ステップの詳細や注記を追加することもできます。
あるいはPowerPointを使うことで、トークスクリプトの内容を視覚的に分かりやすく整理できます。
スライドごとに営業トークの各セクションを分けて表示することで、営業担当者がプレゼンテーションのように内容を確認でき、トークの流れやポイントを視覚的に把握しやすくなるのです。
また、ビジュアル要素を追加することで、トークスクリプトの理解を深めることができます。
使いやすさや目的に応じてExcelかPowerPointかを選択し、活用していくようにしましょう。
トークスクリプトを作成する際のポイント
続いて、トークスクリプトを作成する際のポイントについて解説します。
見やすいレイアウトを意識する
最初のポイントは見やすいレイアウトを意識して作成することです。
見やすいレイアウトにするためには、会話の流れに沿って目線を自然に動かしやすくすることが大切になってきます。
テレアポであればオペレーターが会話中に自然に目を動かしながら確認できるようなレイアウトを作成すると、作業効率が向上します。
全体をきれいにまとめて視認性を良くし、オペレーターが混乱しないよう、会話以外の注意書きは書かないようにしましょう。
また、トークスクリプトのサイズが大きすぎたり小さすぎたりすると視認性が下がるため、避けるべきです。
フローチャート形式で作成する
相手に「必要ないから」や「困っていないから」などとあっさり断られた場合や、鋭く切り返された場合でも、会話をそこで終わらせないためのトークパターンを事前に考えておきましょう。
こうした、実際の利用に沿って想定される応答パターンをフローチャート形式で整理し、様々なシナリオを想定して会話の流れを作成しておくと、安心して対応することができます。
これにより、予期しない場面でも柔軟に対処でき、会話をスムーズに進められるでしょう。
できるだけどんな会話の流れにも対応できるように作成する
アポイントの獲得や営業の成約を目指すには、顧客との会話が途切れないように工夫することが大切です。
会話がマニュアルから外れてしまったときに慌てないように、ネガティブな反応の場合だけでなく相手からの質問などのケースにも備えて、いくつかのパターンを準備しておきましょう。
例えば競合サービスについての質問、あるいは他社ユーザー、他社リードの反応などについて聞かれた時の回答を用意しておくといった具合ですね。
事前に準備をしておけば、営業担当者も落ち着いて対応することができます。
顧客が目的となる行動を起こしてくれるような内容を意識する
トークスクリプトを作成する際には、顧客が自然とこちらの意図する行動を取ってくれるように意識して内容を組み立てることもポイントの一つです。
例えば、商品を購入したくなるように魅力を伝えたり、アポイントメントを取りたくなるように興味を引くなど、目的に沿った行動を促す内容を意識しましょう。
顧客のニーズに寄り添った提案や、彼らが求めている価値をしっかりと伝えることで、心に響くトークスクリプトを作成することができます。
また、顧客にとってのメリットを分かりやすく伝え、疑問や不安を解消するような内容を含めると、行動を起こしやすくなります。
さらにこのほか、「話し言葉で読みやすく書き換える」「実際のデータを示して説得する」「顧客にとって心地よいコミュニケーションとなるようにする」といった点もポイントです。
トークスクリプトのテンプレートを無料で公開!使用するシーンごとに解説!
ここでは、トークスクリプトのテンプレートを公開します。
使用するシーンごとに解説していきますね。
【対面営業】トークスクリプトの例文
挨拶:「株式会社AAのZZと申します。
本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。
御社のさらなる業績向上のために、弊社サービスの提供がなぜ効果的であるかについて、簡潔にお伝えしたく存じます。」
中間:「…今回ご案内したいサービスは、昨年リリースしたものです。
御社へ導入するメリットとして第一に…、第二に…、第三に…の三点が挙げられます。
御社ではXXといった課題があるとおっしゃっておられましたが、当サービスでは▲▲という内容で◇◇の効果が期待できます。
実際に導入していただいたお客様からも◎◎という声が上がっています。」
対面の営業では特に担当者の自信が重要になってきますので、何を話せばいいか決まっているトークスクリプトが整備されていると心強いでしょう。
ネガティブな反応を受けることも多いので、その際にも誠実な態度を示せるよう、トークスクリプトに台詞がしっかり示されているといいですね。
【コールセンター】トークスクリプトの例文
挨拶:「▽▽といった店舗用サービスを提供している株式会社BBのYYと申します。
弊社のサービスが御社がお持ちのお客様の〇〇といった課題解決につながると考え、ご紹介したくご連絡いたしました。」
本題:「…実際に〇〇といった課題があるのですね。
弊社の当サービスでは、◆◆といったメリットがあり、導入実績が〇〇件あります。
導入いただくことで、◆◆といった効果が期待できるので、御社のお客様の〇〇という課題にも沿ったサービスだと考えております。」
特にコールサンタ―のトークスクリプトは想定回答が多岐にわたるため大まかな場合に分けてフローチャート形式で作成して、様々なケースにおいて臨機応変に対応できるようにしておくといいでしょう。
コールセンターにおけるトークスクリプトは効果が高く、またスタッフの働きやすさにも直結しますのでしっかり整備しておきたいところです。
実際にトークスクリプトを活用する際の注意点
次に、実際にトークスクリプトを活用する際の注意点を説明します。
台本を読んでいるような話し方にならないようにする
電話であれば、単なる営業電話と思わせないためには、最初のつかみが重要です。
台本を読んでいるような話し方、棒読みで話すと、相手にとって面倒で役に立たないセールス電話だと判断され、すぐに電話を切られてしまいます。
電話の向こうにいる相手に話しかけるようなトークを心がけましょう。
相手とのキャッチボールが疎かにならないようにする
単にこちらの言いたいことを伝えるだけではなく、相手とのキャッチボールのようなものだと意識することが大切です。
実際の会話ではトークスクリプトに沿って一方的に話すだけでなく、相手の反応を見ながら、柔軟に会話を進めることが求められます。
キャッチボールのようにテンポよく言葉をやり取りすることで、顧客にとって心地よいコミュニケーションをすることができます。
具体的には相手の話に耳を傾け、適切なタイミングで質問を挟むなど、相手に関心を持っていることを示すと、より良い関係を築くことができます。
さらに、相手の気持ちや考えを尊重しながら、共感や理解を示すことで、信頼関係を深めることができます。
トークスクリプト記載の内容だけを話せばいいというように指導するのではなく、実際の会話はキャッチボールだと伝えておくことが必要です。
想定外の流れが起きても冷静に対応する
トークスクリプトに沿って会話を進めても、相手によって反応は異なるでしょう。
予想外の質問や電話に対するクレームを受けることもあります。
そのような場合に慌てずに対応できるよう、さまざまなパターンを日頃から想定しておくことが重要です。
商談であれば、その成功率を上げるために、トークスクリプトを活用するだけでなく営業スキルの向上にも力を入れる必要があります。
ここで、商談を自動化して営業成果を最大化する「SALESFORWARD」を紹介します。
SALESFORWARDとは営業に特化した対話型の動画商談システムです。
動画が対人と変わらぬレベルの商談を行うため、営業担当者ごとのスキルのばらつきをなくし、営業が苦手な方でも成果を上げることが可能です。
特徴として、以下の点が挙げられます。
- いつでもどこでも商談可能
対話型動画を使用して、お客様が商談したいタイミングで商談を実現します。 - トップセールスクオリティの商談
営業ノウハウのあるスタッフがトークスクリプトや商談動画を作成し、質の高い商談を提供します。 - 質の高いリードの獲得と無駄な商談の削減
対話型動画がヒアリングを行い、契約に繋がるお客様にのみ商談を行います。
興味のある方は是非サービスの詳細ページをご覧ください。
トークスクリプトに関するよくある質問
ここではトークスクリプトに関してよくある質問について紹介します。
トークスクリプトを言い換えるとどんな言葉になりますか?
トークスクリプトは、「営業台本」「トークマニュアル」と呼ばれることもあります。
社内に導入する際にはこのように言い換えて説明するといいかもしれません。
トークスクリプトとトークフローの違いはなんですか?
謝辞、説明、クロージングといった導入から終了までの流れが図式化されているのがトークフローです。これに対して、トークフローの流れを細分化し、詳細に記したのがトークスクリプトです。
ビジネス用語でスクリプトとはどういった意味ですか?
ビジネスにおけるスクリプトとは、オペレーターが顧客と対話するための基本的な流れを記した対話台本のことです。
まとめ:トークスクリプトを活用して商談を効率化しましょう!
ここまで、トークスクリプトとは何か、そのメリット、作り方、作成の際のポイント、活用における注意点などを解説してきました。
この記事をお読みいただくことで内容をよくお分かりいただけたのではないかと思います。
トークスクリプトが有益だと判断された場合にはぜひ社内に導入いただければ幸いです。
そしてトークスクリプトを活用して商談を効率化させ、業績向上につなげていただけることを願っています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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